2020年3-4月の振り返りと2020年夏までの株式相場想定

 

連休の間に、今後の相場は上なのか下なのか、データを深堀していろいろ考えた結果を整理してまとめておきます

 

 

3/1時点で書いた、コロナショックに関する仮説に対する自己評価と反省

 

3/1に書いた記事というのはこれ

 

この記事で書いたイメージは
「いったん次の週(3/2〜)から1〜3週間リバウンド、そのあとで二番底をつけにいく」
というものでした。

 

:2/28金曜にTOPIXが1,510.87、日経平均が21,142.96で引けた状態で書いたものです。

 

実際は、リバウンドらしいリバウンドがないまま3/17まで下に掘り続けました。
正直いってイメージと少し違っていました。
先々、まだ2/28の引け値より下に掘る可能性が高いとみたこと自体は当たってましたが
(TOPIXで1510.87から1199.25まで、日経平均は21,142.96から16,378.94まで掘った)、
結果的には想定より厳しいペースの下落でした。

 

 

3月下旬のリバウンドを経て、リーマンショックよりはるかに穏やかなショックとなったのか?

 

 

ここ15年ほどで起こったショック相場を重ねたグラフを作ってみました(TOPIXベース)

 



※クリックで拡大

 

 

安値で一番深かった日を「急落日」として、
その前の16営業日と、その後の31営業日をプロットしたものです。
今回のショックは3月17日の安値が底でした(ただしグラフは安値でなく終値ベース)。

 

このまま二番底がないまま今年を終えれば、結局のところ、コロナショックはリーマンショックほどではなく、
3.11やチャイナショック、VIXショックなどと同等、数年に一度レベルの暴落だったという評価になるだろうと思います。
グラフをみると、そんな印象です。
ただし、後述しますが、このまま右肩上がりとなる可能性は低いとみているのですが。

 

ちなみにリーマンショックは、08年9月15日に米投資銀行が経営破綻したことが
発端でしたが、実は9月の下げはそれほどでもありません。
10月になってから本当に大きなパニック暴落が発生しました。

 

 

もう大きな暴落はないと安心できるか?

 

私の想定する本命シナリオは5月半ばから夏にかけてのジリ下げ相場です。

 

理由その1:海外投資家の日本株の買い意欲がなかなか戻ってこない
別エントリー参照

 

理由その2:まだ日本株の底打ちを期待させるような経済指標は見当たらない
別エントリー参照

 

理由その3:3月下旬〜4月のリバウンドの中身がよくなかった。

日本経済に影響の大きい輸送用機器、およびその周辺の鉄鋼、ゴムなどのリバウンドが今一つ。
言い方を変えれば、景気敏感の本命である自動車関連が避けられている。
このようないびつな相場状況は、いずれ海外筋からのまとまった売りを再び浴びる可能性がある。

 

理由その4:5G期待による相場けん引は脆さを抱えている

自動車関連より半導体・情報通信の方が人気だが、
基本的に5Gは2023年以降(低遅延・同時多接続仕様の実現時期)に本格普及するサービス。
5Gへの期待に基づいた半導体・情報通信銘柄人気は2021年までにいったん踊り場を迎える可能性あり。

 

理由その5:トランプはどうみても楽には再選できる情勢ではない。

そろそろ大統領選が終わるまで、様子見の相場となる可能性を想定するべき。
また、苦し紛れにトランプが新たな関税や、
米軍コスト負担など、諸外国に難題を吹っ掛けて
相場を動揺させ続ける可能性も匂い始めた。

 

 

そういうわけで、私が想定しているメインシナリオは、
5月中旬以降、8月の夏枯れ時期(ひょっとすると11月3日の大統領選挙まで)、
じりじりと下落トレンドが続くだろうというものです。
ただし決算シーズンの5月までは、政策的な意図をもって日銀や年金によって株価は持ちこたえるかもしれません。

 

いろいろデータをいじってみた結果、8月のメドは4月末水準から10〜15%下、日経平均で17000±600円とみています。
その時点で、新興国ショックなど、何か新たなネガティブサプライズがあれば、3月の年初来安値16,378.94を下に更新する可能性もあるでしょう。

 

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