5/27-5/31メモ

31日にトランプ大統領がメキシコ関税引き上げを打ち出したことで、世界の株価が一段と下がりました。
この政策が興味深いのは、先日ゴルフをした
安倍総理のメンツを直接つぶすことは一見していないようでいて、
実は、日本の自動車メーカーに打撃を与えていることです。
さすがに茂木経済再生担当大臣も面喰らっているようです。
こうなると、仲良くしてきたつもりの安倍政権が真っ青になるような
日米通商交渉となっていく可能性も想定せざるをえない流れです。

 

しかし結果的には、トランプ自身の再選を危うくする
捨て身の作戦となっている気がします。

 

金利差0531.png

 

このグラフだけでみると、米国の長短金利差は妙に上昇したように見えますが、
これは、2年金利が急落したためで、10年金利が上昇したわけではありません。
ブルームバーグのサイト
で確認したところ
イールドカーブはこうなっています

 

イールドカーブ0601.png
なぜ2年と5年だけこう下がったのかまで調べていませんが、
12か月以下のすべての短期金利が10年長期金利を完全に上回って逆転しているので、
「長短金利逆転の状態」と言い切ってよいでしょう。
なので、「あと1年〜1年半後には、ついにアメリカに景気後退が来る」という
認識が一般的となりそうです。トランプの本選挙とほぼ重なりますね。

 

なお、米国のFFレートは誘導目標2.5%で、10年債利回りがそれを下回る2.12%です。
FFレートを10年債利回りが下回ったのは、3月からですが、
31日の10年債利回り下落でますますその関係が定着しそうな流れです。
先週月曜の日経CNBCで岡崎良介氏が解説していたところによると、
FFレートを10年債利回りが下回ると、
この現象から、平均6か月(最長で1年程度)でFRBが利下げを実施する経験則があるとしています。
(有料なのですが一応動画へのリンク)
また、これまでFFレートと10年債利回りの逆転現象が1年ほど続いたのは
4回あり、そのうち3回、その後景気後退になったと指摘しています。
追記:
メキシコ関税引き上げについては、あのライトハイザーまでもが実は反対しているとの報道があります。
どうなるのか、まだよくわからないところがありますね。
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