2019年の重要指標を考えてみる(18年大晦日)
1年先の日経平均のレンジを出されたところで、
それをベースにトレード戦略を考えるということはありません。
後になってから振り返ると、「結局この事柄さえ見ておけばよかった」
というようなものが、年によってはあるんですよね。
■2013年は「日銀の政策変化」
いまとなっては誰にとってもいい思い出になっているであろう、
日経平均が1万円前後から16000円超まで急上昇した年ですが、
この時期の経済雑誌の新春特集をみると、意外に慎重な見通しが
多いのです。
日銀白川時代が終わったあとで何が起こるか、
誰がポスト白川なのか、まだ具体的に見えていなかった時期ではあります。
ポジティブインパクトを想定したものはほとんどなく、
「安倍政権の介入で日銀の独立性が損なわれて世界の信用を失う」とか
「金融政策だけではデフレは克服できない」などの
ネガティブな論調だったりもしました。
(完全な的外れともいえませんが、ポジティブな
側面を軽視しすぎた論調ということはいえるでしょう)
当時は、「長短金利差の逆転が続いたからそろそろ暴落かもしれない」というような
記事は見当たりません。
実はリーマンショックが起きてから後のことで、当時は、
ITバブルが弾ける時に先行して発生していた、わずか1回の
実績しかなかったのです。
反動を危惧する声は実はあったのですが、それは必ずしも主流では
なく、「貸し倒れが起きても金融機関は吸収できる」
「日本の不動産バブルに比べるとさほどの規模ではない」などと、
リスクを過小評価する声もあったようです。
「アメリカの住宅価格動向」を挙げていたことは紛れもない事実でして、
これをきちんと見ていれば、2007年後半からの下げ相場を予見することは
必ずしも難しくはなかっただろうな、とも思えるのです。
日本株が引っ張られた、という面はかなりあったと思います。
株価をあえて引き上げようとしないかもしれない」と書いたことがありました。
株価の結果論はともかく、どうみても間違いでしたね・・・。反省。
トランプは、常に、株価が右肩上がりでないと気が済まないお方でした。
2019年の重要ウオッチ項目はなんでしょうか。
これは説明するまでもないと思います。
2つめとして、企業債務です。
11月にFRBの金融安定報告で、リスク項目として
「企業債務」が挙がっているので。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-11-28/PIWXVZ6VDKHS01
ジャンク債利回りや信用スプレッドといわれるものですね。
社債による資金調達は米企業の自社株買いと裏表の関係にあり、
9984ソフトバンクですから、
言われたりしますが、日経平均の動向という観点からみると正相関です。
これは、ほどほどに気にするという感じです。